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レーザー彫刻機を使ったPCB基板作成
レーザー彫刻機を使ったPCB基板作成(2)
レーザー彫刻機を使ったPCB基板作成(3)
前回までの活動で、NEJE MasterでPCB基板を作成についてのメドが付きました。今回は本来の用途であるレーザーカッティングを検証します。
元々ドライフィルムの感光を目的として3.5Wレーザーモデルを購入したのですが、思惑は外れてしまいPCB作成には十分ですが、カッティングには力不足感があったので、20Wレーザーを購入しました。
ちょっと値段はアップしますが、大は小を兼ねると言っていいと思います。最初から20Wモデルを購入すべきでした。注意点としては、3.5Wモデルに付属するアダプタは2Aですが、20Wレーザー使うときは12Vの3Aが必要です。
換装は2個のネジをはめ直すだけですが、注意点としては焦点距離が違うので、同じ位置に取り付けると微妙に焦点合わないです。写真の既存の取り付け位置(上から2番目)ではなくて一番上に取り付けます。
MDF t=2.5mmの板をカッティングする
先に言っておくと、厚さ5.5mmのMDFの場合、10回照射しても切断できなかったです。この厚さだとCO2レーザーじゃないと無理なのかな?と思います。もっと回数増やせばいけなくはないですが、焦げが広がって実用的じゃない気がしてます。ギリギリ4mmぐらいかな?と思ってますが、手元になかったので未調査です。
実用的な2.5mm厚のMDFをカットするパラメータを探ってみます。今回も使用ソフトはInkscapeとLaserWebです。
とりあえず、出力100%で1mm/s、1パスの設定で20mm角の四角をカッティングしてみました。見ての通り切り口がぼってりしていて汚いです。
裏側の写真。貫通してはいますが、ところどころ未貫通です。
2パスやれば切り抜けましたが、切り口が汚いのが気になります。見ての通り出力が大きすぎる感じです。
走査速度とパスの回数を増やしてトライ
速度を上げて、その代わりに照射回数を増やしてみたところ、綺麗にカットできました。
パラメータ | 値 |
---|---|
Laser Power | 100% |
Passes | 2 times |
Cut Rate | 4mm/s |
切り口周辺は、MDF特有なのかヤニが付着して黒ずんでます。ネットを調べると、マスキングテープで覆ってカットすると、ヤニで覆われることはないそうです。
レーザーのフォーカス設定について
照射する前にレーザーのフォーカスを合わせておきますが、対象となる板や下に敷く板の厚さによって焦点位置が変わってきます。特に厚みのある板をカットする場合、焦点が板の真ん中あたりになるように設定するが理想です。
そこで、下に敷く板の厚さは5.5㎜固定として、厚さ2.5㎜、5.5㎜の板の中心位置の高さになる調整台を3Dプリンタで作成。
この台に照射しつつ、レンズのねじを手動で回して位置合わせできます。