KiCADで自動ルーティング(freerouting)

昔も一度自動ルーティングを使ったことが有りましたが、どうやるのはすぐ忘れてしまいます。改めて手順を残しておきます。

KiCAD5からは直接起動することができなくなりましたが、freeroutingも各種プラットフォーム向けのアプリが用意されており、使いやすくなってます。

KiCADにはオートルーター機能がないので、外部ツールでルーティングして結果を取り込む手順になります。

基本的な手順

  1. Githubからアプリのインストーラをダウンロードしてインストールしておきます。

freerouting/freerouting

  1. freeroutingアプリを起動する

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  1. KiCADのPcbnewから未配線のプリントパターンデータをSpecctra DSN..という形式で出力する。(出力場所はどこでもOK)

今回のパターン(ESP32向けのUSBシリアル回路)だが、freeroutingツールは電源と信号の区別をしないみたいなので、電源周りだけ手動でパターン作成しておく。

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  1. 先程エクスポートしたファイルをfreeroutingツールで読み込む

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デザインルール云々聞かれるが、いいえを選択する。(そうしないとAutorouteが動作しない)

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自動ルーティングさせるときの配線幅を定義する。

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今回は0.45mmを追加

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ネット一覧を表示

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Inverseで全選択して、クラスを設定する

freerouting005c

先程定義した0.45mmのclass1

freerouting005c

細かい設定ができるが、今回はワークフローの確認だけにしておく。とりあえず単位をmmに設定して、Autorouterのボタンを押して早速実行する。

freerouting005

自動ルーティング完了した結果が以下になる。

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結果をエクスポートする。先程インポートしたファイルと同じ場所に、*.sesファイルが作成される。

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KiCADに戻って、出力したルーティング結果ファイルをインポートする。

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そうすると、自動ルーティングの結果がインポートされてKiCADの配線が完了した状態になる。

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これで良しとするか、これを参考にして手動で配線するとか、GNDだけ削除してベタGNDを作成するなどすればいいと思う。かなり強力なツールで、大幅な手間軽減になるのは間違いない。

以下は、GNDだけベタに修正したもの

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freeroutingツール側でもいろんな機能が揃っているので、パターン作成を全部そっちでやることもできそう。

参考サイト:

(設計者向け)オートルーターを使って睡眠時間を確保しよう

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