PETGを使う(その2)

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3Dプリンタのフィラメント検証(PETGをつかう)

前回の続きではないですが、新しい黒色のPETGフィラメントを購入したので、おさらいも兼ねて印刷パラメータを探ってみました。

以前は白色を購入して保管してますが、黒色が欲しくなったので購入。前と同じものでも良かったのですが、割と使っている人が多かったのでこれを購入。

レビューでもあったのですが、推奨温度がかなり適当なのか、箱の中身の説明書が正しいとのこと。ただレビューでも温度がバラバラだったので、テストモデルで探ってみることに。

Amazonのレビューを見ると、おおよそ220~250度あたりらしいです。下記のテストモデルは10mm高さごとにスリットが入っているので、スライサーの設定で下から210、220、230、240度で印刷してみます。

  • ノズル:0.4mm
  • 射出量:1.0
  • ピッチ:0.2mm
  • ノズル温度:210、220、230、240度
  • ベッド温度:60度
  • 冷却:なし
  • 印刷スピード:2500mm/min
  • その他:自作エンクロージャで囲う。
  • ベッド:ブルーテープ+シワなしPITのり

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特にトラブルなく印刷完了。ただちょっと気になったのは、ベッドへの定着が弱いです。元データの底面積が極端に小さいのもありますが、突っついただけで剥がれてしまうので、なにか対策がいるかもしれないです。
見た目は、ゴキブリの羽のように(笑)テカテカしているのもあって、積層がちょっと目立ちます。温度による表面粗さは見た感じどれも同じでした。説明書だと230-250とあるので、もう少し上の温度だと積層痕が目立たなくなるかもしれないですが、PETGはこんなもんな気もします。(以前テストした別メーカの白色PETGもこんなものだった)
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次に積層痕が消えるか、やすり掛けしてみます。FDMタイプの場合、サポートも使うので2次加工のしやすさもポイントだと思っています。これは、前回もやりましたが、ABSほどではないですが、PETGもヤスリ掛けしやすいです。PLAよりも加工しやすいです。

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ゴリゴリやっていると、積層間でポロっと割れました。確認すると、210度の一番温度が低い層で割れています。やはり210度は温度低すぎのようです。良い検証になりました。
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向かって右側の面が240番で研磨した結果です。220度以上の温度で印刷した箇所は積層間の結合がとても強くて、完全に一体化していて良い感じです。反りも全くないので、ABSやPLAよりも好印象のポイントです。
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サポート付きモデルの印刷

次にサポート付きの印刷です。以下のモデルをサポートありで印刷して除去できるかの検証を実施。 cropped_20181229150848

そのまま配置したものと45度傾けたものを印刷してみます。おそらく45度傾けたほうがサポート除去は優れますが、キレイに印刷できるか確認してみます。
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テカテカしてて見た目がよろしくないです。備長炭の炭?とりあえず印刷は成功します。反りもないので安心。

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斜め45度で印刷したモデルのサポートを除去したところ、ポロポロ剥がれてあっという間に完了。Simplify3Dが良い仕事しているのか不明ですが、悪くないです。

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斜め印刷の場合、表裏や側面の印刷結果に差が出ないです。ただエッジがちょっと緩くなります。

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つづいて、傾けずに印刷したモデルのサポート除去ですが、やはり苦労します。ただ黒色タイプだからなのか、昔試した白色よりも除去しやすいかったのと、裏面が余り荒れなかったのが意外でした。

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並べた結果。見た目はやはり傾けてないモデルのほうがメリハリも利いてて結果の精度は高いです。写真はないですが、ノギスで厚みなど計測したところ厚みの誤差がありました。

  • モデル:2.5mm
  • 傾き無し:2.6mm
  • 傾きあり:2.8mm

Simplify3Dの設定で射出量を1.0にしてましたが、少し減らしたほうが精度誤差は減りそうです。

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2次加工:研磨

雑ではありますが、リューターや紙ヤスリで積層痕を粗めに消してみた結果です。
弾力と粘りがあるので、ゴリゴリやっている最中に割れたりパリパリ裂けるような音はなく、加工しやすいです。

研磨してしまうと、両者の差が減ってくるのでぱっと見どちらが斜め印刷かわからなくなります。黒色というのもありますが、積層痕はわりと簡単にツルツルになりますが、絵的には良くないですね。構造物のように見た目を気にしないものであれば、悪くないです。

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裏面

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オーバーハング

20~70degまでのオーバーハングモデルをサポートなしで印刷してみます。印刷条件は上記と同じ。

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70degでも垂れずに印刷できました。

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裏面のアップ。50degまでは差はないです。60degあたりからちょっとだけ変化があります。
70degだとちょっと積層間でよれているので、サポートなしは60degぐらいまでにしておくのが無難かと。

※左から、70、60、50、40、30、20deg

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総評

糸引きも余りないので、悪くはないですが、ベッドへの定着がちょっと弱いので、サポート下支えしているモデルはラフトがあったほうが良いかもしれないです。

PLAのようにもろくないので、サポート除去はあまり神経質にならなくて済みます。あと、PETGはおおむねそのようですが、テカテカしているのが気になります。マットな質感のフィラメントが良く売れているみたいなので、私同様にこの"テカリ"を嫌う人は多いと思います。

最近はABSやPLAなどはいろんなものを混ぜて複合材料のプレミアムフィラメントとして販売されているものが多いですが、PETGでそのようなタイプは聞いたことがないのです。割とABSとPLAの良いとこどりの材料なので、素材メーカも力入れてほしいです。

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