3Dプリンタのフィラメント検証(PETGをつかう)

PETGを購入したので、使ってみました。

この素材の生い立ち?など詳しい解説が以下にある。
高強度なポリエチレンテレフタレート(PETG)のフィラメント登場

ネットの情報を見て以下のような印象だったので、良いかもしれないと思って購入してみたわけです。

  • 反りがなく、ABSよりも使いやすく、PLAよりも耐熱性・強度に優れている。ABSとPLAの欠点を克服している
  • プリンタの印刷条件のストライクゾーンが割と狭く、そのストライクゾーンを見つけるのが肝になる
  • 糸引きが多く、サポートが剥がしづらい

使用感

印象は?

基本的には、上の印象で記載した性質そのものだった。PLAに近い感じで、PLAの印刷パラメータをベースに調整すれば良さそう。糸引きは確かに強そうな感じだが、リトラクションを調整すればそこまで多い印象ではない(購入したフィラメントが良かったのかも)

強度、加工性は?

積層間の結合力は、VerbatimのPLAよりも気持ち?強い感じがする。弾力があって何より研磨がABSのようにできるのがグッド。まさに「ABSとPLAの良いとこどり」といったら褒めすぎかもしれないが、使いにくい印象は特に今のところない。ただし結合が強そうなので、サポート材を使った造形だと、サポートが除去しづらい材料かもしれない。

20180707_175136-0

20180707_175529-0

20180707_175916-0

ベッドとの密着

ベッドとの密着は、PLAライクの方法で良くて、60℃程度まで上げた後にブルーテープ+スティックのりで十分密着する。スティックのり無しで印刷したときに1度だけ剥がれたので、油断はしてはいけない。

IMG_20180707_105904

ブルーテープ+スティックのりで十分張り付いて積層できる。あと、VerbatimのPLAだとPyramidモデルを造形すると、エッジが甘くなっていたが、PETGはシャープな仕上がりになる。(というかモデル通り)

IMG_20180707_122606

収縮・反りは?

全くないフィラメントはないが、収縮・反りはPLA並みかそれ以上だと思われる。

印刷パラメータは?

備忘録として残しておく。PLAと比較すると、ノズル温度と射出量係数を少し多めにして、ギャップを埋めるイメージ。(PLAの場合は、逆に少なめの0.95あたり)スピードは少し遅め。

パラメータ
ノズル温度 230 ℃
ベッド温度 60 ℃
射出係数 1.05
印刷スピード 2000 mm/min

20180707_031839-0

サポート材を使うモデルの造形

suport_test_model01

suport_test_model02

テスト1

サポート材を外しやすくなるように緩めの設定を試してみた。「サポートレイヤーをまとめて造形」
suport_test_model03

とりあえず、適当にあたりをつけて印刷した結果。

IMG_20180707_232734

裏面がひどい。サポートと離れすぎているのが明らか。造形面と距離があるとサポートは剥がしやすいが、比例して裏面が荒れる。

20180708_220642-0

この後、サポート材のパラメータをいろいろ変更して印刷、サポートを剥がすを繰り返して思ったことは、

  • 少しでも造形面とサポート材に距離があれば、裏面が荒れる。(0.05mmでもダメ)

20180708_220642-1

20180708_222520-0

  • PETGの引っ張り強さはとても強く、サポート材が途中で切れない。少しでもサポート材と造形面の結合力が弱ければ、ペンチで引っ張れば必ず分離できる。
  • 思いっきり引っ張っても、造形物が壊れない(もちろん常識の範囲内で)

20180707_233433-0

  • "水平面上のオフセット"(サポート材とその上の造形面の距離)は、設定上0㎜で良さそう。でもSimplify3Dだからなのかは分からないが、割と簡単に剥がれる。また、サポート材の密度にも裏面の粗さが影響している感じなので、"高密度サポート"を90%以上で使って、密着する裏面を滑らかにする。

20180708_222520-4

  • サポート材と造形物の側面同士がくっつくとなかなか剥がせないので、サポート材の設定で、密着しないようにしたほうがいい。面倒なので45度程度傾けて接する面を減らしている。

20180708_222520-1

20180708_222520-3

とりあえず、最終的に落ち着いた設定は以下になった。

20180708_222520-2

20180708_222520-5

20180708_222520-6

20180708_222520-7

20180708_222520-8

PETGを使ってみた感想

正直、ABSやPLAやめてPETGで良いかな?と思っている。

当初から問題視していた層間の結合強さ引っ張り強さが想像以上に高い。ペットボトルのキャップを想像すれば良い。

少し柔らかいが、構造物でももちろん使える。(硬さはPLA > ABS > PETG >> TPU)

糸引きは確かにPLAなどと比べても強い印象はあるのと、第1層目の密着がちょっと弱い?ので、ブルーテープだけでなくPITのりで準備する必要はある。(そこまでやって剥がれたりしたことはない)

あとは、反りもPLA並み?でほぼ気にしなくなった。

研磨もVerbatim PLAよりも研磨性が良い。(ABS > PETG > Verbatim PLA)削られた粉を見るとABSに近い。(Verbatim PLAはもう少し粘り気がある)

値段もそこまで高くはない(Verbatimよりも安い)が、色のバリエーションは少な目な感じがする。白と黒、無色はどのメーカにもありそうだが、青、赤などの色はクリアーっぽいものが多いのと、一部のブランドしかない。