3Dプリンタのフィラメント検証(PLAの強度)

3Dプリンタのフィラメント検証(ABSとPLAの使い分け?)

PLAの積層間の結合力寸法精度などのテスト

厚さ2mm x 幅15mmのテストピースを作成し、一番弱い方向にペンチ等で折り曲げてみる。どの程度の粘りがあるのか知りたい。正確に測定する装置があるわけではないので、1発勝負で折り曲げたときの感触を残しておく(適当)。

あとは、ノギスで厚さを測定して、寸法精度も確認する。

pla_test2

パラメータは以下になる。射出量係数のみ変更になる。x1.0倍を基準にして「気持ち多め」「気持ち少な目」のフィラメント出力量を調整できる。実際ちがうのか?

テスト番号 パラメータ
共通 ノズルの直径0.4mm、射出幅4.0mm、レイヤー0.2mm、インフィル20%、ノズル温度220℃、スピード2500mm/min
PLA4-1 射出量係数x1.0
PLA4-2 射出量係数x0.95
PLA4-3 射出量係数x1.1

なお、今回はどちらもVerbatim PLAで黒色とナチュラル色で確認した。

寸法誤差

破壊する前に厚さを測定しておく。黒色とナチュラル色の差は無かったが、係数による厚さに差が出た。x0.95が最も設計寸法に近かった。係数が増えるにつれて実際の厚さが増えていった。

扱うフィラメントに依存すると思うが、VerbatimのPLAでは「少な目」が設計寸法に近い。

射出量係数 厚さ
x0.95 2.01mm
x1.0 2.06mm
x1.1 2.23mm

表面粗さ

色による差も、係数による差もなかった。積層ピッチ0.2mm相当の積層痕だった。

積層間の結合強さ

厚さに比例した強度だったと思われる。混ざりものの無さそうなナチュラル色と黒色で差があるかな?と思っていたが、特になかった。

割れ方を見ると、ABSに比べて脆いイメージがあるが、結構強度があって手でつかんで割るにはかなりの力が必要だった。割れ目も積層間でキレイに割れているものもあれば、層をまたいで割れているものもあって、断定はできないが、層間の結合力とPLA本来の機械的な強度が近い。それなりに層間が溶接されている感じはした。

pla_test2-2

パきっと割った破片を今度は逆方向(積層方向の逆)にペンチで曲げてみた。層間でばらけることなく、割と粘り強く曲がっていた印象がある。

pla_test2-3

まとめ

まず、Simplify3Dでは、ノズル径、射出量、射出幅を変えてもトータルの積層数が変わらないので、あくまで微調整パラメータなのかと思われる。表面粗さも特に変換なし。

ただし、厚さに影響があった。VerbatimのPLAだとx0.95ぐらいに若干少な目がよさそう。結合力への影響も特にない感じ。

造形スピードを落としてみる

ゆっくり印刷することによって、層間の結合力が上がるのでは?と思ったので、PLA4-1の条件で印刷スピードだけを1000mm/minに変更して印刷して同じようにペンチで割ってみたが、強度が上がった感じなし。

テストデータは、「薄壁生成時の動作」で、隙間を埋める設定になっているので、実質**インフィル100%**の状態で印刷されている。元々条件が良いのか、PLAでこれ以上の層間結合力は望めない感じ。上記のパラメータでも、想像していたよりも強固だったので、とりあえずこれで良しとして一旦終了。

このあたりは、ほかの各社メーカのフィラメントを試してみると、違う結果が色々出てくるかもしれい。(お金が。。)

次回は

PLAでほかに気になっているのは、サポート材の除去が非常に困難であること。このあたりは上記の結合力の強さの影響を受けている模様。「Simplify3Dだと楽々~」とは聞いていたけど、それでも困難なケースが多々ある。また、粗にするとサポート材の上のレイヤが荒くなるので困りものである。このあたりの検討をする必要がある。